緑内障は治らないことが多いです。目薬で、あるいは手術で、眼圧を下げながら失明を遅らせることしかできません。
その人の目の場合には、80才まで持たせるには眼圧が20でいいのか15まで下げるのか、逆に眼圧を10まで下げたら何才くらいまで失明をのばせるのか・・・。長い期間、目を診察しながら、その計画を立てていくことになります。
手術までして100才までもたさなくても、寿命が先ですわっ、目薬だけで90才までもてばいいです、と言う人もけっこういます。
黒目は深く傷がつくと白く変色します。一方、白目はいたむと赤色になります。黒目には白い部分があったら、白目には赤い部分があったら、要注意です。
ただ、黒目のふちがまぁるく白っぽくなる場合は、老化によることがあります。これは傷との関係はなく、また視力が下がるようなこともありません。
頭痛、とくに目の奥あたりに痛みを感じる場合、目に原因があるのではないかと心配になる方がいます。
たしかに、目の病気(例えば緑内障やぶどう膜炎など)のせいのこともありますが、その時は頭痛だけでなく、「目そのものも痛い」「見え方がかすむ」「白目が赤い」など、頭痛以外にまず目の症状も何かはあるでしょう。
目の症状が何もなく、目の奥あたりの痛みだけの場合、まず内科などへ行って片頭痛などがないか調べてもらい、もし眼科の受診をすすめられたら目も調べてみましょう。(もちろん目の症状もあれば、すぐ眼科へ・・・)
コンタクトレンズには次のようなデータがあります。
直径(大きさ)、度数(見え方)、レンズのカーブ(ふくらみ)
その人の目を器械でくわしく測定した結果、上の3つのデータについてよさそうないくつかの候補を選び、実際にテスト用レンズを入れてみて、正しい一つのレンズにしぼりこんでいきます。
度数だけしか気にせずに、買うのは問題ありかも・・・。
「目の手術って、目を取り出して手術で治して、またもどすの?」って聞かれることがあります。目は体とたくさんの血管、神経、筋肉でつながっています。それを全部切らないと目はとりだせませんし、再び全部つなぐのは無理です。目を取り出すことはしません。
目の手術のときは、上まぶたを上に、下まぶたを下にひっぱって、目を大きく開いてやります。
ずっとあけてると、目が乾くので、手術の間じゅう、しょっちゅう水をかけてぬらしながらします。
目の手術は、こわい、ぶきみとかよく言われます。患者さんだけでなく、他の科のお医者さんからも・・・。
近視(近眼)で視力が悪い人にとって、コンタクトレンズは便利なものだと思います。
でも、まったく目に接触しないメガネに比べて、コンタクトレンズは目に負担がかかっています。自分では何も異常がなく快適にコンタクトレンズを使っていると思っている人でも、じつは黒目の細胞が少しずつ減っていってます。たくさん細胞があるので少しくらい減っても問題はありませんが、黒目の細胞は増えることがないので、減った分だけちょっともったいないです。黒目の細胞を犠牲にしながら、コンタクトレンズを使っているということです。
カラーコンタクトレンズ(カラコン)をしている人の中に目がすごく荒れている人がいます。カラコンの絵の具?塗料?がレンズからもれてきて、目に入ってくるのかもしれません。
コンタクトレンズの使用は、決して無理をなさらずに!
調子が悪い時は、目薬を使うことが第一ではなく、まずはコンタクトレンズをはずすことです。
当院のコンタクトレンズの練習スペースです。
平成25年3月7日~11日にかけて、おおぜいの患者さんが同時に、目が赤い、かゆい、目やにがでると同じことを言われました。原因は同じものと思われます。
空気中を飛んでいるもの、スギ花粉、黄砂、大気汚染PM2.5? これらのどれかでしょう。いや、全部がいろいろ混ざって、目に入ってくるのでしょう。
患者さんのお話や私がみた印象では、「スギ花粉」→目が少し赤い、とてもかゆい、目やにが多い 「黄砂や大気汚染PM2.5」→目がけっこう赤い、かゆいのもあるけど痛い!、目やには少なめ といったようなビミョーな違いがあるような気がします(ホントかな?)
気になる方は眼科で目薬をもらいましょう。また、最近の天気予報はよく当たります。花粉や黄砂が多い予報の時は、外出を控えましょう。
平成25年、年明け早々から目が赤い、目やになどの症状を訴える方が急増しています。
まだ、それほどスギ花粉が飛んでいることもないと思うのですが・・・。でも、空気中を飛んでいる何かが原因のような気がします! 鼻炎もいっしょにある人もいらっしゃいます。大気汚染のような、化学物質? それともやっぱり花粉?
何が目にくっついているのか原因はよくわかりませんが、炎症を抑える目薬で軽くなってはいます。なんでしょうか。
老化するとだれでも白内障になります。目の中が白くにごって、かすんでくるのです。にごりの多い人と少ない人といますが、60才を過ぎて白内障の無い人はいません。白髪と同じです。1本の人もいれば100本の人もいるでしょうけど、60才を過ぎて白髪の無い人は絶対いません。
いつ白内障の手術をしたらいいのか不安で、迷っている方が多くいますが、いつ手術をしても結果は同じです。軽い白内障でもひどい白内障でも手術後の結果はいっしょなのです。でも、手術前に視力が0.7の人が手術後に0.9になるのと、0.1だった人が0.9になるのとでは感動は違います。手術前0.7だった人は「ちょっとしか良くならない」と不満そうですし、0.1だった人は「すごく視界が変わった!」と大喜びします。
白内障の手術は技術の進歩により「いちかぱちか」という手術ではなくなり、「十中八九」成功するような成功率の高い手術となっていますので、見にくくてけっこう不便を感じるなら積極的に手術を受けたらいいと思います。
ちょっと前まで緑色だった杉の木が赤茶色になっています。結構多く花粉がついているように見えます。
福井県は今年は花粉の飛散が少々早いように思えます。
スギ花粉症の方はご注意なさったほうがよいようです。